2013年2月8日金曜日

2013-02-08


【東京市場】調整の意識も下値限定的
前日のドル円94円示現で、円安の進行に一服感が出ており、やや様子見ムードの展開に。
東京株式市場も、前日の急騰の後だけにさすがに利益確定の動きがでて頭を抑えられる展開となっており、
市場の様子見ムードに一役。
もっとも、93円台前半では買い意欲がしっかり入るなど動きは限定的。
日本だけでなく海外勢もまだまだ円安シナリオ継続という見方が大勢となっており、下がったところではしっかりと買いが入るという展開に。ユーロは、今日のECB理事会を前にやや様子見となっているが、
懸念された理事会後のドラギ総裁によるユーロ牽制発言はないという見方が広がっており、下値はしっかりとなっている。
【ロンドン市場】BOE,ECBは予想通り、ドラギ総裁会見待ち
ロンドン市場は、NY朝に行われるドラギECB総裁の会見まちとなった。
BOE及びECBは事前予想通り金融政策を据え置き。
この据え置き自体は完全に予想通りで材料視はされず。
ポンドは会合ではなく、次期総裁に指名されているカーニー現カナダ中銀総裁の議会証言に注目が集まった。
カーニー次期総裁は「非伝統的政策を脱却しなければならない」と量的緩和実施に否定的な立場を取り
これを受けてポンドが急騰。
ポンドドルは1.5660台から100ポイント跳ねて1.5760近辺に。
【NY市場】ドラギ会見を受けてユーロ急落
注目されたドラギECB総裁会見において、ユーロ圏の景気に関して、依然として下振れ懸念は残り、年前半までは弱い状態が続く可能性を示した。なお、年後半には回復軌道に戻るとしている。
また、注目のユーロ高に関しては、成長とインフレに影響がないか注視するとしている。
市場では総裁はユーロ高に言及しないという見方が広がっていただけにこの発言はユーロ高牽制と捉えられ
ユーロは対ドル、対円で急落。
ユーロドルは1.3560近辺から1.34を割りこみ、1.3380割れまで値を落とす展開となった
ドル円はユーロ円のウリで頭を抑えられたがその後値を戻すなど下値しっかり

2013年2月7日木曜日


「うわぁぁ、きっ、消えてる!」
デジカメ画像を見ながら私は絶叫していた。マントに覆われた部分が完全に見えないのだ。光学迷彩技術を応用した「透明マント」が完成した瞬間だった。
詳細は省くが、正しくは透明になるのではなく、周りの風景に同化するのだ。
風呂敷二枚ほどの大きさなので全身をスッポリと隠すわけにはいかないが、屈んで身を潜めるには充分だ。

私は志澤健介、風采のあがらない、技術系企業の課長だ。海外のM社が軍事目的で研究している光学迷彩技術を解析しているときに、偶然、透明マントはできてしまった。
(発表すべきかどうか……)
私のなかで答えはでていた。なにせノーベル賞級の発明なのだから、慌てることはない。実験期間を含め、しばらくのあいだは誰にも公表しないことを決めていた。
夢にまで見た透明人間……いや、カメレオン人間。実験がてら男の善からぬ妄想を試してみるつもりだった。

デスクでにやにやしていると、突然、須藤真奈美が声をかけてきた。
「志澤さん、例の進み具合は?」
<例の>とは光学迷彩マントのことだ。
「もう少し、時間をいただきたいのですが……」
「また、おんなじ答えね。さっさと目処をつけてねっ」
須藤真奈美はT大学卒業の才女で、まだ若いが私の上司だ。
いつも厭味ったらしく事務的に話すのが特徴で、どこかで私を見下している。
(そうだ、手始めにこの女を観察してやろう)
積もった鬱憤を晴らすのに、弱みのひとつでも握ってやれという、不埒な考えからだ。

数日後、残業で二人きりになったとき、私は帰宅したふりをしてこっそりと真奈美のいる部屋に戻った。もちろんマントを使って……。数メートルまで近づいたが気づかれていない。

そのとき、真奈美の携帯が鳴った。
「直人くん?いいわよ、ひとりだから……」
そういって電話を切った。それから10分ほどして一人の男が部屋に入ってきた。
杉山直人だ。企画広報室のエースと云われ、将来の社長候補と噂されている。
「どう?例の研究は……」
「志澤さんには厳しいみたいね。無理かも」
突然、自分の名前を出されたものだから、私は思わず声をあげそうになった。
「やっぱり、あの人じゃ厳しいか」
そう言いながら杉山は真奈美を背後から抱きしめた。
(ええっ!そういう関係だったの?)
「ここじゃ、だめっ、止めてっ」
真奈美を無視して、杉山はムッチリと量感のある乳房を服の上からギュッと抱え込み首筋に舌を這わせた。
「えらく感じてるじゃないか。この厭らしい体……」
「い、いじわるっ」
真奈美は声にならないため息をついて、椅子から崩れ落ちそうになっていた。

2013-02-07


【東京市場】10年5月以来の94円台
前日海外市場からの円安傾向が加速。
ドル円は年初来高値を更新し、2010年5月以来となる94円台を一時示現した。
月曜日から火曜日午前にかけて一旦円安傾向が一服し、ポジションが少し整理されたことで逆に上がりやすくなった面も。前日発表された白川日銀総裁に任期を前にした3月19日付けでの辞任をうけて、新総裁の下での一層の緩和強化期待からの円売りが継続している。また、緩和期待での株高で、日経平均が一時400円超の上昇となったことも追い風に。
急速な円安の進行に関しては、海外当局の不満も警戒されるが、訪問中のIMFリプトン筆頭副専務理事が麻生財務相との会談で足元の日本の政策に対する支持を印象づけたこともサポート材料に。
【ロンドン市場】やや一服感
ドル円の94円台を一旦示現したことで市場ではやや一服感が出ている。
もっとも93円台中ばがしっかりと下値は限定的ユーロもユーロ円の売りが入ったことで調整ムード。
木曜日にECB理事会を控えており、上値追いに慎重姿勢が見られたことも、調整を誘った、もっとも、欧州債市場が落ち着いており、動きは限定的。
【NY市場】ECB理事会を前の調整も
ユーロドルが一時1.35割れまで調整に。
今月の総選挙を前にベルルスコーニ陣営が支持を伸ばし支持率トップの民主党との差を縮めていることなどもユーロ売りの材料とされている。もっとも、独報道官が、フランスのユーロ高牽制に対して、相場は市場が決める、ユーロ高はユーロ圏経済への信頼と発言し下値を支える格好に。

2013年2月6日水曜日

2013-02-06

【東京市場】朝方は92円割れも値を戻す

月曜日海外市場で円高が進んだ流れを受けて
朝方はドル円が一時92円割れを試すなど、調整ムードに。
同じく値を落としていたユーロも対ドルで1.35を割り込む動きに。
もっとも91円台での買い意欲は強く
すぐに値を戻して、その後はもみ合い。
調整の意識は残り、ユーロは一旦戻した後再び1.34台という動きに。
目立った材料というよりもポジション調整・作成がらみ

注目の豪中銀理事会は金利を据え置いて、瞬間買われたものの
声明で豪ドル高牽制と、追加緩和の可能性言及で下落。

【ロンドン市場】ユーロ反発、ドル円上昇

東京市場は頭が重かったユーロドルが反発
欧州株がプラス圏推移で懸念が後退。
月曜日に値を下げた要因となったイタリア債、スペイン債も持ち直し
安心感に。
ユーロ円も大きく上昇。

さらに、日銀白川総裁が任期を待たず3月19日に辞任との報道で
ドル円も急伸。
次期総裁はまだ未定も、金融緩和に積極的になる人物との見方が強いだけに
円売りの動きにつながって
ドル円は93円台回復をみせる動きに。

【NY市場】ユーロ高円安の動き強まる

ロンドン時間に報じられた白川総裁3月19日で辞任とのニュースの影響が続き
ドル円台93円台後半に。
ある程度予期されていた事態ではあるが
買い材料を探していた市場のニーズにぴったりはまった格好。

ユーロも上昇が続き、ユーロドルは一時1.36台を試す展開
IMFがイタリア銀3位のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀の
過去のデリバティブ取引に絡む巨額損失問題に対するイタリア中銀の対応を評価したことなどが
ユーロ買いの材料に。

竹中平蔵レポート「2013年 ダボス会議」


今年も1月末に、ワールド・エコノミック・フォーラム(WEF)の年次総会、いわゆるダボス会議が開かれた。今年のテーマは「ダイナミック・レジリエンス」。まさに、ユーロ危機によって疲弊した世界経済が、ダイナミックに復元力を発揮することを期待してのものだった。実は今年のダボス会議では、「アベノミックス」(自民党総裁 安倍晋三氏が提唱する経済政策)という言葉を世界の有力者も口にするなど、日本の存在感が久々に高まった点が特筆される。以下では、筆者なりに2013年ダボス会議の総括をしてみたい。

今回のダボス会議について、筆者が特に感じた点は3点ある。
①全体のトーンとしては昨年より楽観論が広がった
②日本経済への関心は予想以上に高く、かつアベノミックスに対する評価は極めて高かった
③日中の領土紛争に関する懸念が予想以上に強かった

まず世界経済全体に対する見方だが、昨年はユーロ危機が深まる中で相当に深刻な雰囲気が支配していた。「悲観」(Pessimistic)という言葉は避けながらも、「注意・懸念」(Cautious)という表現が飛び交い、ユーロ危機がいったいどこまで深まるか、固唾をのんで見守る雰囲気が強く支配していた。しかし今回は、あえて言えば「注意深い楽観」(Cautious Optimism)である。

この点に関し欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、2012年に多くの重要な決定がなされたことを指摘する。具体的に、昨年9月にECBはスペイン国債など無制限の買い支えを行い、資金の最後の出し手としての役割を果たすことを公表。これを受けるかたちで同月には、米FRBが量的緩和第3弾に踏み切った。さらに、欧州全体の預金保険機構を作ることも決められた。ドラギ氏は、実体経済はまだ良くなっているわけではないが、今年からこれらを実行に移すことで、よい方向が出ることに期待を表明している。

第二に、アベノミックスへの期待が極めて高かった点が注目される。ダボスには多くの有識者が集まるが、そのなかでも注目を集める論者の間で、安倍政権に対する高い期待が表明された。フィナンシャル・タイムズのウルフ氏は辛口の論客として知られるが、久々に日本に期待できる政権が登場したと持ち上げた。OECDのガリア事務総長、ハーバード大学のロゴフ教授なども、大きな期待を表明した。ドイツのメルケル首相は、円の切り下げにいささかの懸念を表明したが、ドイツ自身がユーロの低下で大きなメリットを受けていることを承知している出席者の反応は、冷ややかだったと言ってよい。そうしたなかで、気になる発言もあった。IMFのラガルド専務理事が、2013年のリスク地域はどこかという質問に、「Japan」と答えたことだ。当面の日本の財政拡大はよしとしながらも、中長期的な財政健全化が本当にできるのか、そうでないと大きな混乱が生じうる、と述べたのである。アベノミックスの今後の課題として、注視する必要があろう。

ダボス会議総括の第三点は、日中問題に対する世界的な懸念だ。これには、正直なところ筆者自身も意外な感があった。日本人の多くは、尖閣問題は厄介な問題ではあるが世界を心配させるような問題ではない、と考えているだろう。しかし世界から見れば、どうやら中国の対応も日本の対応も未成熟に映っているようだ。特に日本に関しては、経済の悪化がナショナリズムを高めている(ハーバード大学のナイ教授)との指摘がある。こうした点も含め、日本としては従来以上に冷静な対応が求められよう。

久々に日本の存在感が高く感じられたダボス会議・・・
次の課題は、この高揚感を経済の実績に結びつけることである。

2013年2月5日火曜日

2013-02-05

【東京市場】 振幅もドル円は92円台なかばがしっかりで限定的

前週金曜日に92円90銭台までと93円の大台を試す展開となったドル円。
週明け4日の東京市場でも朝方はしっかりの展開となったが、金曜日の高値を試すことができずもみ合いとなると、短期筋の調整をさそって92円台なかばまで下落。
もっとも、買い遅れ感が目立つ中で下がったところでは買い意欲も強く、調整のうごきも限定的に。その後は92円台後半でもみあった。

金曜日の雇用統計後に大きな振幅を見せたユーロドルはやや頭がおさえられる展開に。
雇用統計後に1.35台から1.37台をつけて1.36台と振幅を経てのレンジ内でのモミ合いだけに、大きな動意はなく、ポジション調整などがやや優勢な展開。

【ロンドン市場】 ドル円93円台に、ユーロは値を落とす

ドル円が一時93円台をつける動きに。
東京市場で92円台中ばがしっかりしており、買い安心感が広がった。
一方ユーロは頭の重い展開。
スペインラホイ政権に汚職疑惑が報じられていたほか、今月総選挙を控えるイタリアにおいて右派ベルルスコーニ陣営の支持率が上昇しているとの報道が懸念を誘った。
週明けのスペイン・イタリア債市場で利回リが上昇(国債価格が下落)、ユーロ売りを誘った。
ユーロドルは1.36を割り込んでストップロスを巻き込んで勢いが出る格好で値を崩し、対円、対ポンドなどでも売りに。

ユーロポンドはこれまでの上昇スピードに警戒感があり
調整が入りやすくなっていたこともあり、大きく値を落とした。
ユーロ円の売りにドル円も93円台を維持できず。

【NY市場】ロンドン市場の流れ続く

ロンドン市場の流れを引き継いでユーロドルの売りが目立った。
イタリア、スペインの政情不安から欧州株が軟調地合いになったことを受けて
米国株も値を落とす展開。
これを受けてユーロドルは1.35台ちょうど、ドル円は92円ちょうどトライまで下落
(東京朝にそれぞれ瞬間大台割れ)
調整の動きが強まる展開となった。
これまでの動きに対する警戒感などが
こうした調整の動きを後押しした格好。

2013年2月4日月曜日

2013-02-04


【東京市場】午後に92円台に
月初の東京市場は、円安が一段と進行した。
木曜日NY市場での円安の動きが継続し、朝方から円売りが強まった。
雇用統計前ということで、昼ごろに動きが収まる場面も見られたが
午後に入って再び円売りが広がり、ドル円は92円台をつける展開に。
ドル円は2010年6月4日以来の高値水準。
ユーロ円は125円台後半と2010年5月4日以来の水準。
ユーロは対円以外にも上昇。
ユーロドルは早朝に一気に1.36台乗せ、その後も高値圏で推移した。
注目された1月中国製造業PMIは下振れで豪ドルが急落。
その後発表されたHSBC製造業PMI改定値が改善したことで持ち直す場面もあったが、戻りは限定的で
頭の重い展開となっている。
【ロンドン市場】92円台維持
10年6月以来、32ヶ月ぶりの92円台を維持してもみ合いに。
雇用統計直前ということで
大きな動きは手控えられており
ロンドン朝に高値をつけてからは、上値進行も抑えられているが
戻りは限定的という展開に。
独・ユーロ圏のPMI確定値が、速報を上回ったことで
ユーロは東京市場から見られた上昇基調が継続。
【NY市場】雇用統計は予想より弱めも、その後円安傾向強まる
注目の米雇用統計は予想より弱めとなり
ドル円が91円台に落とされるなど、
瞬間はドル安円買いに。
最も、前回値、前々回値などが上方修正されており
押し目は限定的。
その後は、米株が上昇する動きを見せたこともあり
ドル円、クロス円はしっかり…。
ISM製造業が好結果となったことも、こうした株高円安の流れを後押しし
ドル円は引け前に92円90銭台と、93円を試す動き。
ユーロは雇用統計後に1.35台を付けたものの
その後の上昇で1.37台をつけるなど振幅激しい展開に。

Pages

Blog