2012年1月15日日曜日

13日のNY市場でユーロは急落した。ロンドン市場でイタリア債の入札が期待ほどは順調でないとの見方から売られ、NY市場に入るとユーロ圏諸国の格下げ観測から下げ幅を拡大した。ユーロドルは東京市場で付けた高値1.2878近辺から250ポイント低下した1.2624近辺と2010年8月以来の水準まで下落し、ユーロ円は同じく、98.80近辺から2000年12月以来の水準となる97.20近辺まで下げ幅を広げた。下げ渋った後も軟調な展開となっている。NY引け間際にS&Pは格下げを発表したがその時点での反応は鈍かった。
ポンドや豪ドルもドルと円に対して急落したが、こちらはやや値を取り戻している。ドル円はユーロドルのドル買いに押されて77.00近辺まで上昇し76.90台に伸び悩んだものの、その後も堅調に推移している。ドル指数は2010年9月以来の水準まで上昇した。
一部報道は、格付け会社S&Pが13日中にもユーロ圏諸国の格付け引き下げを発表すると述べた。フランスとイタリア政府関係者は、それぞれ格下げの通知を受けたことを明らかにし、その後、S&Pは9カ国の長期債格付け引き下げを発表した。フランス、オーストリア、マルタ、スロバキア、スロベニア(ここまでが1段階下げ)、キプロス、イタリア、ポルトガル、スペイン(4カ国が2段階下げ)の9カ国で、ベルギー、エストニア、フィンランド、ドイツ、アイルランド、ルクセンブルク、オランダの7カ国は格付け確認で維持された。ギリシャは「CC」と最低ランクなので今回の見直しには入っていなかった。また、ドイツとスロバキアの見通しは安定的で、その他14カ国はネガティブとなっている。
また関係筋の話として、ギリシャの債務交換協議は休止し合意に向けた楽観論が後退しているとの報道もあった。18日には協議が再開する公算が大きいとしているが、こちらも来週の火種となりそうだ。

下落するユーロ円

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