2011年6月5日日曜日

悪化した米雇用統計

新ギリシャ支援がひとまず合意されたことで、市場の関心は欧州債務問題から米景気減速懸念に移りつつある。米景気減速はイコール世界経済の減速と考えている市場参加者が多いからだ。。直近の米経済指標が弱く、不安は高まりつつあったが、週末の米雇用統計で更に増幅した格好となった。ただ、今のところ市場は過敏な反応は見せておらず、二番底や米追加緩和第3弾(QE3)を視野に入れるまでには至っていない。一時的な減速なのか、それとも後退への序章なのか、次の展開を見守る必要があるようだ。

さて来週だが、今週の流れからユーロは上昇トレンド回復の兆候が見られている。ギリシャ問題が無難に通過し、欧州債務問題に対する市場の関心は「一時的」に薄れ、利上げ期待からユーロドルは1.50を目指す可能性がある。来週はECB理事会が予定されており、今回は据え置きが有力だが、トリシェ総裁の会見でインフレ警戒を顕示し、7月利上げに向けて整えて来る可能性が高い。

しかし一方で、7月利上げ自体は既に十分に織り込まれている面も強く、景気減速懸念が強まるようならば、インフレ期待の後退と年内の連続利上げ期待の後退が、ユーロのリスクシナリオとしてあげられる。行過ぎた上昇には注意を払いたいところ。
ドル円に関しては80円が目前に迫ってしまった。やはり円安でもドルが弱ければドル円の上は難しい。80円の大台を一旦割り込む可能性も出てきたが、一方で80円割れでの買い意欲も強く、揉み合いも想定される。あとは景気の先行き次第だが、押し目買いは控えたほうが得策か。
ドル円、クロス円ともにしっかりと戻ったところを売っていきたい。

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