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内閣不信任案が否決され挨拶をする菅首相 |
「茶番」とは歌舞伎の楽屋で下っ端の役者が余興で演じていた「茶番狂言」から由来する言葉だそうだ。そこから転じ、素人劇の底の見え透いた馬鹿馬鹿しい物事をいわゆる茶番劇と呼ぶようになった。内閣不信任案をめぐる茶番劇を見せられ、実に不愉快な思いだ。主役を演じたのが一国の首相で脇役が前首相とくれば、もう開いた口が塞がらない。多くの国民がこの三流コメディを嘲笑を交えて見守ったに違いない。
東日本大震災以降、問題は山積のままである。津波で多くの命と財産を失い、いまだに将来の展望が描けないまま避難所で暮らす東北の被災者たち。内外に放射能と不安を広げる福島原発。停滞したままの国内経済…
国民不在の国会運営は、それだけで「国難」に値する行為だ。菅降ろし、小沢グループ排除、大連立構想…待ったなしのこの時期にいかに無意味な愚問愚答を繰り返しているのかを推して知るべしである。
たとえ三流役者の集まりだとしても心に沁みる「劇」であれば、国民は必ずや拍手喝采を送る。すべての国会議員が原点に立ち返り、主権在民の意味をしっかりと噛みしめ、国民主役の国会運営を目指して欲しい。獅子奮迅の姿勢を国民に見せたとき遅きに失することはない。
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